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徳川家霊廟(徳川家墓所)

大河ドラマの主人公の2代将軍・秀忠の正室、江(ごう、お江与の方、崇源院)のお墓がどこにあるかご存知ですか?

答えは芝の増上寺です。前回書いたとおり、増上寺は浄土宗の大本山です。

ちなみに14代将軍・家茂の正室、静寛院(せいかんいん)和宮(かずのみや)の墓所も増上寺です。でも第13代将軍・徳川家定の正室、天璋院(てんしょういん)篤姫(あつひめ)の墓所は上野の寛永寺にあります。

徳川家の霊廟(墓所)は、初代家康と3代家光は日光東照宮(輪王寺)、15代慶喜は谷中霊園、その他の将軍は6人ずつ徳川家菩提寺の芝の増上寺(浄土宗)と祈願寺の上野の寛永寺(天台宗)にあります。

増上寺には、2代秀忠(台徳院)、6代家宣(文昭院)、7代家継(有章院)、9代家重(淳信院)、12代家慶(慎徳院)、14代家茂(昭徳院)の6人の将軍が祀られています。
増上寺の徳川家霊廟は、戦前は増上寺の南北に分かれて、日光の東照宮のような壮麗な建物が建っていました。霊廟建築は戦争でほとんど焼失していしまい、墳墓にあたる宝塔のみを安国殿(あんこくでん)というお堂の後ろに集めて現在お祀りされています。
ただし、二代秀忠の宝塔は木製だったため、戦争で焼けてしまい、奥さんの江(ごう)の宝塔に夫婦で祀られています。

上野の寛永寺の徳川家霊廟は一般には非公開ですが、増上寺の徳川家霊廟は毎年4月の御忌(ぎょき、法然上人の忌日法要)の期間中に一般公開しています。でも今年は大河ドラマの影響もあり、4月15日から11月末まで有料で公開されるみたいです。

増上寺の徳川家霊廟は、最近はパワースポットとして紹介されることも多くなっています。皆さんもぜひ一度参拝しに足を運んでみてください。
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江戸博「「江~姫たちの戦国~」

現在、NHKの大河ドラマで「江~姫たちの戦国~」を放映していますが、両国の江戸東京博物館で特別展を展示しています。

見どころの一つに目黒の祐天寺所蔵の江(ごう、お江与の方、崇源院)の位牌を納めていたとみられる宮殿(くうでん)があります。宮殿とは、仏像や位牌を安置する厨子の一種で、素晴らしい装飾が施されています。
展示では系図や歴史も分かりやすく紹介されていますので、大河ドラマや戦国時代に興味のない方も、皆様ぜひ行ってみてくださいね。

ちなみに特別展の期間は2月20日(日)迄です。

次回は、江(ごう)と徳川将軍家のお墓について書こうと思います。

総本山と大本山

浄土宗には全国に一つの総本山と七つの大本山があります。

総本山は除夜の鐘で有名な京都の東山にある知恩院(ちおんいん)です。知恩院の三門(山門)は国宝に指定されています。知恩院は浄土宗の宗祖・法然(ほうねん)上人がお念仏を広められ、亡くなられた地に建てられたお寺です。

大本山は、京都に三つ、関東に三つ、九州に一つあります。

京都の大本山は、法然上人が比叡山の黒谷を下りてから初めて草庵を結んだ金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)、百万遍の名前で知られる知恩寺(ちおんじ)、一般には浄華院(じょうけいん)と呼ばれる清浄華院(しょうじょうけいん)の三ヶ寺です。昔は知恩院と合わせて京都四ヶ本山(しかほんざん)と呼ばれていました。

関東の大本山は、徳川家の菩提寺として知られる浄土宗八祖聖聡(しょうそう)上人が開いた東京の芝の増上寺(ぞうじょうじ)、浄土宗三祖良忠(りょうちゅう)上人が開かれた鎌倉の光明寺(こうみょうじ)、尼寺の長野の善光寺(ぜんこうじ)大本願(だいほんがん)の三ヶ寺です。長野の善光寺は大本願は浄土宗、大勧進(だいかんじん)は天台宗で、浄土宗と天台宗の二つの宗派で運営されています。

九州にある大本山は、浄土宗二祖聖光(しょうこう)上人によって開かれた福岡の善導寺(ぜんどうじ)です。聖光上人は鎮西(ちんぜい)上人とも呼ばれ、法然上人の元を離れたのち、九州に48ヶ寺のお寺を建立したと伝えられています。

法然上人八百年御忌祥当

本日、平成23年1月25日は、浄土宗の宗祖・法然(ほうねん)上人が亡くなられて、八百年の八百回忌に当たります。法然上人は建暦2年(1212)正月25日に80歳で、現在の総本山・知恩院の地において往生なされました。

法然上人の遺徳を偲び、営まれる法会を御忌(ぎょき)といいます。
御忌とは、もともと天皇・皇后など高貴な方の忌日法会のことでしたが、大永4年(1524)に後柏原天皇より法然上人の忌日法要を特に御忌と呼ぶようになりました。

本日は、芝の大本山・増上寺の大殿において、東京の浄土宗のお寺の住職・副住職・寺庭(じてい、お寺の奥さんのこと)・檀信徒が一堂に会し、「浄土宗東京教区 宗祖法然上人八百年大遠忌 八百万遍念仏会」という別時(べつじ)念仏会(ねんぶつえ)を行いました。
別時念仏とは、時と場所を決めてお念仏をすることです。

八百年前に法然上人によってお説きいただいたお念仏の教えが、現代にまで途絶えずに伝わっていることは大変有難いことです。
総本山・知恩院の名前は、法然上人のご恩を知るということですが、本日の別時会において法然上人の遺徳を偲び、報恩感謝のお念仏を唱えることができました。

また、祥当の御忌(ぎょき)は1月25日ですが、明治以降、四月の春の時期に御忌の法要を総大本山で行うことが通例となりました。
芝の大本山・増上寺では4月1日~7日まで御忌法要が開催されます。
四月の御忌の期間は、現在、大河ドラマの主人公になっている江(ごう)の方(お江与の方)をはじめ、徳川将軍家の墓所も一般公開されますので、是非、皆様ご参拝下さい。

鏡開き式(武道始め)

今日は、私が通っている合気道の道場で、鏡開き式(武道始め)がありました。

鏡開き式(武道始め)では、新年の年頭に当たって、その年の一年間の稽古の成就と無事を願います。道場に門人が集まり、館長が道場で奉納演武をしました。

奉納(ほうのう)とは神仏に捧げることをいいます。

私は何か武道を一つ身につけたいと思い、合気道を学生の時から十五年以上続けています。
継続は力なり。今年もしっかり稽古したいと思います。

念仏行脚(ねんぶつあんぎゃ)

平成23年の今年は浄土宗の開祖、法然(ほうねん)上人(しょうにん)が亡くなられて800年の八百回忌に当たる大遠忌(だいおんき)の年です。そのため、浄土宗ではいろいろな行事が行われています。その一つに念仏行脚(あんぎゃ)があります。
本日は、清岸寺が所属している東京教区城西組という地区の念仏行脚が行われました。衣姿に手甲(てっこう)・脚絆(きゃはん)・網代笠の姿で街中にお念仏の声を響かせました。新宿の太宗寺から青山の善光寺まで、およそ6キロの行程です。お天気にも恵まれ、気持ちよく行脚することができました。

酒呑地蔵(さけのみじぞう)遷座

渋谷区の本町(ほんまち)に酒呑地蔵(さけのみじぞう)というお地蔵様があります。
事情によって酒呑地蔵のお堂を取り壊すことになったそうで、酒呑地蔵は清岸寺に遷座(せんざ、お引っ越しのこと)することになりました。
本日、遷座するにあたって撥遣(はっけん)式を行いました。撥遣式は、一般的に魂抜き、お性根(しょうね)抜きと言われ、彫刻・図画した仏・菩薩像、曼陀羅、位牌、お墓、石塔などの手を合わせて拝むものを修復しようとした時、繰り出し位牌にまとめるために処分する時、また引っ越しなどで動かす時などに魂を抜く法会です。今後、清岸寺に安置して遷座がすんだら、開眼(かいげん)法要を行うことになります。
本町の酒呑地蔵の縁起由来は以下の通りです。


   酒呑地蔵                           本町五丁目2番13号
 
 この地蔵は、江戸時代の宝永5年(1708)にたてられ、別名を子育地蔵ともいわれますが、つぎのようないい伝えがあります。
 むかし、四谷伝馬町に住む中村瀬平という者は、故あって成長の後に家を出て幡ヶ谷村の農家に雇われて農作業や子守りなど一生懸命に働いたといわれています。
 瀬平の勤勉さに感心した村人は、三十一才になった正月に彼を招いてご馳走したところ、ふだんは飲まない酒によった瀬平は川に落ちて水死しました。瀬平は村人の夢まくらに現れて、この村から酒呑を無くすために地蔵を造ってほしいと願ったので、村人たちは早速一基のの地蔵を建立し、酒呑地蔵として伝えて来ました。

                                   渋谷区教育委員会


本町の酒呑地蔵には、全国から断酒祈願に来られる方がいるそうです。
また、新潟の法幢寺(ほうどうじ)というところにも酒呑地蔵があるそうですが、まったく由来が違います。

修正会(しゅしょうえ)

明けましておめでとうございます。
お天気も良く、清々しい元旦を迎えることができました。お雑煮を食べるとお正月を迎えた実感がわきます。
ところで、正月の初めにお寺で社会の平和と人々の幸福を祈って修する法会 (ほうえ) を修正会(しゅしょうえ)といいます。無事新年を迎えられたことをご本尊の阿弥陀さまに感謝し、この一年すこやかに過ごせるよう、お正月には一家そろって 菩提寺 (ぼだいじ) へ初詣りをいたしましょう。

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清岸寺

Author:清岸寺
清岸寺・住職の弘之(お坊さん読みでコウシ)です。
学歴:大正大学人間学部仏教学科卒業、大正大学大学院修士課程修了。
趣味:読書、映画鑑賞、合気道(合気道歴20年)。

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