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合掌(がっしょう)と柏手(拍手、かしわで)

大人の方は常識としてお寺や神社でお参りするときに、お寺では合掌、神社では柏手を打つということをご存じのことと思います。しかし、小学生や幼稚園生など、子供がお寺で柏手を打ってしまい、ご両親に注意されている場面を見ると微笑ましく思います。
胸の前で両手を合わせる合掌はインドでの敬礼法で、インド人が合掌して「ナマステ」と挨拶していることはご存じのことと思います。仏教をお開きになったお釈迦様はインドの方ですので、お寺で仏様をお参りするときには合掌をします。インドでは右手は清浄の手、左手は不浄の手とされ、食事の時は右手、トイレでは左手と使い分けていますが、左右の手を合わせることで、清浄と不浄、仏と自分とが一体となる姿を表しているといわれます。
柏手は神社において、神様の前で手を打って音を出すことを指しますが、古代の日本においては『魏志倭人伝』に記述があるように、邪馬台国で貴人に対して手を打って敬礼していたことが知られています。手を打つことで両手に武器を持っていないことを示していたとも言われています。
仏教でも仏様の印相(仏像が両手で示すジェスチャー)で、手を上げて手のひらを前に見せる印相を施無畏印(せむいいん)といいますが、相手の恐れを取り除く姿をあらわしています。拳を振り上げては相手を威嚇してしまいますから、手を開くことで相手を安心させることは共通しています。
つまり、合掌と柏手は、それぞれインドと日本の挨拶が元になっているのですね。
ちなみに中国では拱手(こうしゅ・きょうしゅ)という、胸の前で手を組み合わせることが敬礼法として知られています。
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皆様こんにちは
清岸寺の副住職です。このブログでは日頃の副住職の活動や思ったこと、仏教や浄土宗の教えや行事についての豆知識などを書いていこうと思います。
不定期の更新で内容も雑多になると思いますが、よろしくお付き合いください。
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清岸寺

Author:清岸寺
清岸寺・住職の弘之(お坊さん読みでコウシ)です。
学歴:大正大学人間学部仏教学科卒業、大正大学大学院修士課程修了。
趣味:読書、映画鑑賞、合気道(合気道歴20年)。

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